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立石おじさん お話の世界17「モグラと太陽」

昔はな、太陽、おてんとうさんが、七つ空の上から照らしとったんじゃ。ギラギラギラギラギラ、太陽が照らすもんじゃから、暑つーて暑つーて、かなわん。もう地上におる動物たちは、穴の中に入とるか、木陰におらん限り、焼け死んでしまうほど、ギラギラギラ太陽が照らしとんじゃな。「これじゃ、動物たちも安心して過ごすことができん。どうやったら安心して過ごすことができるようになるじゃろうかな」といことで、動物が集まって相談したんじゃ。そうしたところが、その当時、一番大きな体をしとったのは、モグラじゃったんじゃ。大きな体をしとったもんじゃから、そのモグラが「ようし、わしが、あの太陽を打ち落としちゃろ。そうしたら、ちーたー涼しゅーなるじゃろうから」ということで、モグラが弓を作ったんじゃな。そのころ、萩の木というのは、今のスギの木やヒノキより、もっと大きゅーてすーっと伸びた木じゃったんじゃな。それを根元から切って、ぐーっと弓に曲げて、弦を張って、少しちさい萩を弓の矢にやってそれで、太陽を打ち落とすことになったんじゃ。大きな弓を作って、そうして、萩の矢で、ねらいを定めた。ところが、手がぶるぶる震えてなかなか的が定まらん。ちょうど松の切り株があったもんじゃから、それに腰かけて、ぎゅーっと引っ張って、ばーっと放したところが、矢がひゅーんと飛んでいって、おてんとうさんの真ん中にどっと当たった。そうしたら、太陽がヒュルヒュルヒュルーンと落ちて、海の中にポチャッと沈んだんじゃ。「やーれ、一個落とした。これで少しは涼しゅーなったか」相変わらずギラギラギラギラギラ暑つーてかなわん。「よーし、もう1個打ち落としちゃろー」また、モグラがねらいを定めてばっと放した。そうしたらおてんとうさんにバッと当たって、ヒュルヒュルヒュルヒュルーンバチャッと海の中に落ちた。2個落としてもまだ暑いから3個落とし4個落とし、5個落とし、6個w落としたんじゃな。あと残りは1個になった。「あー、これで少しは、昼間外に出て歩くことができるようになった。いうことで、動物たいは喜んだじゃ。ところが、太陽を落としたもんじゃから、モグラは、罰があたって、そうして、太陽を見たら、目がまわって死ぬるようになった。それから大きな体をしとったんで、また太陽を落とされたいけんというんで、小さなモグラになってしもうた。じゃから小さなモグラで土の中でしか、暮らせんようになったんじゃな。それから、萩の木は、大きな木じゃったけど、また弓にされたらいけない言うんで、今では小っちゃな木になってしもうたし、昔は、松の切り株から芽が出ておったんじゃけど、芽が出んようになったじゃって、そんな話なんじゃって。

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  • 放送日:2012/12/13(木)
  • 担当者:中塚美佐子
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