去年2月に亡くなった写真家・中村昭夫さんの初期の作品を展示した特別展が倉敷市立美術館ではじまりました。
中村さんは昭和8年に倉敷に生まれ、倉敷の街並みを撮り続けてきました。岩波写真文庫フォトコンテスト特賞など多くの賞を受賞し高い評価を受けてきました。会場には、写真家として出発した23歳からの10年間の主な作品107点が展示されています。水島の干拓により漁場を失った漁民を描いた「瀬戸内海の漁民」や、結核患者の7年間におよぶ裁判の様子を記録した「人間裁判‐朝日訴訟」などのシリーズ作品があり、人間らしく生きることを社会に問いかけた中村さんの原点が紹介されています。会場には中村さんが愛用したカメラも展示されました。この特別展は11月8日まで倉敷市立美術館で開かれます。倉敷市立美術館では30歳代から40歳代の写真を集めた展示会の開催も検討したいとしています。




