太平洋戦争末期、倉敷市水島地区の亀島山に建設された地下工場を将来にわたって残し、活用するため、地元3団体が中心になって「亀島山地下工場を保存する会」を設立しました。
亀島山地下工場とは、三菱重工業水島航空機製作所が空襲から逃れるため分散疎開させた工場の一つです。地下に掘られた全長2000mの横穴は、県内最大の戦争遺跡で、国史跡級の評価をする専門家もいるそうです。1988年から「亀島山地下工場を語りつぐ会」が、平和学習の教材として残そうと活動を展開していましたが、倉敷市は難色を示していました。そこで、水島地区のまちづくりにかかわる「水島の未来を考える会」「水島を元気にする会」の2団体が加わり、まちづくりの観点も盛り込んで「保存する会」を発足させました。地元関係者など80人が出席し設立総会では、会長に、水島の未来を考える会の前の会長・平松亀次さんなどを選ぶ役員人事を承認しました。今後は、土地所有者との交渉や、まちづくりへの活用方法を検討しながら、保存活用に向けた署名活動、安全対策など課題の調整を行います。また、パンフレットやビデオを作成したり、現地に説明板を設置するなどして、地下工場の存在をPRしていく考えです




