画家の上田暁子さんが、洋画家児島虎次郎の旧アトリエ 無為村荘で滞在制作した作品が、きょう(19日)から大原美術館で展示されています。
上田暁子さん29歳は、長野県在住の画家で、全国規模の展覧会『VOCA展』で、大原美術館賞を受賞するなど注目を集める若手作家の一人です。滞在制作した作品のテーマは、『終わりのない物語』。人々の記憶を椿の花などに見立て、過去から未来へと続く物語を表現しています。生命力や時の流れを感じさせる200号の大作をはじめ、8点の作品を展示し、大原美術館の空間を演出しています。上田さんが今年3月から公開直前までおよそ3ヵ月間かけて滞在制作した無為村荘は、大原美術館の礎を築いた児島虎次郎が大作を描くのに拠点としていたアトリエです。大原美術館では、このアトリエを活用し、若手作家の活動を支援しようと、2005年から若手作家の滞在制作事業『ARKO』を行っています。上田さんは、無為村荘の庭に咲いていた椿の花や周辺の用水路の水、さらに倉敷で出会ったダンサーの躍動感あふれる動きなど、滞在期間中に倉敷で経験したことを色濃く作品に取り入れています。上田暁子さんが無為村荘で制作した作品は、9月2日(日)まで大原美術館で展示されています。




