倉敷市出身で絵を描くように彫っていく偏刀彫の名手平賀石泉の作品展が倉敷市立美術館で開かれています。
会場には偏刀彫の作品を中心に108点が並んでいます。偏刀彫は、丸ノミの角を使って絵を描くように彫っていきます。展示されているほとんどは倉敷市藤戸町天城の出身で、市内の小学校で長く教壇に立っていた、平賀 石泉が制作したものです。教師生活の中で木彫と出会い、1929年に粒江小学校の校長を退職したのち、作品作りに専念しました。石泉は手先が器用だったことに加えて、画家をめざしていたほど絵が得意だったそうです。さらに漢詩が理解できる教養も身に付けていました。「繊細さ」、「絵の上手さ」、「教養」の三つを兼ね備えた木彫家だったと言われています。今回展示されている中から学芸員の前野さんにお勧めの作品を紹介していただきました。この「平賀石泉とその周辺」は5月13日まで開かれています。




