倉敷市内の自殺防止対策について意見交換する会議が、倉敷市役所で開かれました。
この会議は、市内の自殺者数の増加を受け、21年度から定期的に開いています。今回は、倉敷市保健所や市役所内の関係部局の職員およそ30人が出席。事務局が、今年度から開始した、自殺サインの早期発見や早期対応を図る人材、いわゆる「ゲートキーパー」の育成と、階級別に内容を絞り込んだ職員への研修について報告しました。出席者からは、「自分のことだけではなく、全体を気にする体制が必要」「親身になって話を聞くことの大切さを認識した」などの意見が出されました。倉敷市の自殺者数は、19年が87人、20年が97人、21年が98人と年々増加。22年は87人とやや減少しましたが、過去10年平均と比べると、3・5人多くなっています。男性が全体の4分の3を占め、働き盛りの世代や、中間管理職、定年を迎えた高齢者の自殺が多い傾向です。また、健康、経済、家庭などの複雑な要因が重なって自殺につながっているそうです。倉敷市では、今後、職員研修の体制を見直すとともに、新年度からは、地域におけるゲートキーパーの育成にも取り組む方針です。




