先週の土曜日の10日、総社市と福山市神辺間を運行する井原鉄道が、利用者数1、400万人を達成しました。開業から12年と11ヵ月、その間の経営環境は、厳しさを増しています。
井原鉄道 清音駅から乗車した小学生が、記念すべき1、400万人目の利用者となりました。家族5人で、小旅行を楽しむため、井原鉄道を利用しました。この日は、祝賀ムードに包まれましたが、ここ数年、井原鉄道の経営環境には、逆風が吹いています。井原鉄道は、平成11年11月に開業。岡山県や広島県、それに沿線の市などが出資する第三セクターの鉄道会社です。開業当初は、年間利用者数100万人を大きく超えていましたが、平成15年度の113万人をピークに少しずつ減少していて、平成22年度は、初めて100万人を切りました。減少の原因は、沿線住民の人口の減少に加えて、公立高校の統廃合に伴い、生徒数が減少したことなどです。さらに、今年は、東日本大震災の影響で旅行などレジャー目的の利用者が、大きく落ち込んでいます。一方で、京阪神や四国の旅行会社などに貸し切り列車の利用を働きかけたり、沿線住民に対して、訪問活動で、利用を呼びかけるなど、様々な改善策を講じています。関係者によると、今年度末での累積赤字は、1億円を超える見通しで、井原鉄道は、大きな岐路に立たされています。




