新しい分野の表現に取り組む若手作家を紹介する大原美術館の企画展「アーティスト・ミーツ・倉敷」が開かれ50年目の工芸館をテーマにした斎城 卓さんの写真が展示されています。
アーティスト・ミーツ・倉敷は、現代日本の美術界において、絵画以外の映像作品やパフォーマンスなど多様な表現を手がける作家たちを紹介する大原美術館の事業です。8回目となる今回は東京都在住の写真家斎城 卓さんの作品を展示しています。斎城さんは、今年50年目を迎えた大原美術館の工芸館をモチーフに展示されている作品や建物の魅力を48点のモノクロ写真に収めました。工芸館は1961年に、民藝運動に関わった濱田 庄司、河井 寛次郎、富本 憲吉、バーナード・リーチの作品を展示する陶器館として開館。建物の外観や内装、作品の展示配列にいたるまでを染色家芹沢 銈介がデザインしていて、民藝運動の拠点・倉敷を象徴しています。斎城さんは、今年7月と8月の2回にわけて、建物の梁や手すり、展示されている作品の数々を撮影。撮影時には、「作品や建物自体がもつ力が大きく、楽しみながら撮影できた」と話し、照明なども最小限にとどめ過剰な演出を行わず、ありのままの姿を捉えていったとのことです。また、芹沢 銈介が手がけた展示方法に感銘を受け、撮影アングルにも反映させていったそうです。大原美術館の企画展「斎城 卓50年目の工芸館を撮る」は来月25日まで、開かれています。




