倉敷市児島の旧野崎家住宅で、野崎家と親交のあった倉敷市出身の漢学者、三島中州のゆかりの品を集めた企画展が開かれています。
三島中州は、現在の倉敷市中島に生まれました。幼くして漢学を学び、上京後、著名な儒学者の下でその素養を深めます。後に、備中松山藩の学問所『有終館』の校長を経て、現在の二松学舎大学の前身、漢学塾・二松学舎を設立し、多くの人材を育てました。企画展は、中洲が野崎家3代目で帝国議会の貴族院議員を務めた野崎武吉郎の相談役として、彼の議員活動を支えるなどし、中洲と野崎家との間に親交があったことから開催されました。会場には、書を中心とした中洲ゆかりの作品およそ10点が展示されています。武吉郎の還暦や古希、また、夫妻の金婚式を祝って贈られた書に加え、中洲としては珍しい蘭の絵を添えた品などもあり、中洲と野崎家の交流の深さを知ることができます。また、野崎家別邸を「たい暇堂」と名づけた中洲。中洲が命名の元とした中国の詩経なども展示されています。6日(日)には、企画展にあわせて、中洲の研究者を招いた記念講演も開かれることになっています。




