趣味に情熱をそそぐ、個人やグループを紹介する「We Love Hobby」。今回は、おもに備中神楽のお面を作ることを日課にしている総社市の女性の面打師をご紹介します。
猿田彦、思金、温羅といった備中神楽のお面をはじめ、七福神や獅子頭などの面づくりを楽しんでいるのは、総社市久米に住む松下知子さん83歳です。20年前、岡山市の足守公民館の講座で、春山流の面打師小林弘さんから指導を受けたのをきっかけに桐の木で面を彫り、面の表面に胡粉を塗り、色をつけて仕上げるまでの面打師としての技術を習得しました。面を打ちを習い始めて20年あまり、師範の資格を持つ松下さんが、好きなお面の一つが猿田彦のお面です。普通の大きさの3倍ほどの猿田彦を去年の12月から制作しています。月二回、岡山市の足守プラザで開かれている神楽面打研修会へ松下さんは、いまだに足を運び腕を磨いています。松下さんは、「これで食べていくんでもないし、年をとらんようにボケないように一所懸命しょうるだけ、自分の楽しみとして余暇を楽しんでいるだけ」と話します。一度手がけたことは、最後まで追及するという松下さん、これからも女性らしい素直で穏やかな表情のお面を作り続けてほしものです。




