大原美術館や関係施設の建築物を見学し、建物の魅力について体感してもらおうという講座が開かれました。
講座には、倉敷市内を中心に25人が参加しました。講師をつとめたノートルダム清心女子大学の教授で建築デザインを専門にしている上田 恭嗣さんが大原美術館の創設者大原 孫三郎と、画家の児島 虎次郎、それに本館を設計した建築家薬師寺 主計を紹介し、3人の意向が盛り込まれた建物の特徴を説明しました。この後、大原美術館の本館を見学し、コンクリートの壁や階段を石でできたように見せる「擬石」の手法で「低コストで良いものを造ろうとした」ことや、「鉄骨を柱の中に組み入れた丈夫な柱を立て地震などに備えようとしていた」ことなどが説明されました。また、普段非公開となっている大原家別邸の有隣荘を見学しました。有隣荘は設計者の薬師寺 主計と児島 虎次郎の好みが合わさった洋館と近代和式の建物を並列した建築デザインとなっていて、設計図を何度も変更しながら完成させました。参加者は、建物そのものが持つ魅力を感じ取りながら、新たな発見に興味をわかせていました。




