吉備国際大学大学院の文化財保存修復学研究科の修了展が、倉敷市美観地区の加計美術館で開かれています。
文化財保存修復学研究科では、油彩画や日本画、文書記録資料など文化財の保存修復技術者を養成しています。修了展には、西洋や東洋美術のほか、文書書籍など、4つの保存修復コースで学ぶ8人の研究成果が発表されています。西洋美術保存修復では、岡山県出身の画家、小林喜一郎が描いた作品「収穫」を修復した様子が展示しています。作品は特殊な形態で額に収められていたため、全体にしわがより、汚れが付着するなどして色彩が落ちていました。それを水と綿棒だけで地道に汚れの除去を行った結果、作者本人のサインを読み取ることが出来るようになり、不明だった制作時期を知る手がかりを得た事例などが、パネルや実物を使ってわかりやすく紹介されています。東洋美術保存修復では、作品の所々に生えたカビを細かい穴が開いた特殊なテーブルを使って裏側に汚れを吸い取りながら除去していく様子が紹介されています。この吉備国際大学大学院、文化財保存修復学研究科の修了展は来月(2月)13日(日)まで、倉敷美観地区の加計美術館で開かれています。




