現在、岡山市の県立美術館で総社市新本出身の日本画家稲葉春生の生誕120年記念展が開かれています。
稲葉春生は、京都で日本画を学び、戦後、郷土岡山で日本画壇の振興に尽くした画家です。本名は、稲葉国市で、明治3年(1890)に総社市新本に生まれました。岡山県師範学校を卒業後、15年間小学校で教鞭をとりますが、大正14年(1925)、35歳の時、池田遙邨の紹介で近代日本画の先駆者竹内栖鳳の門下生となりました。戦後は、岡山市にアトリエを構え日本画の振興のために後進の指導にあたりながら、写実に富んだ穏やかな花鳥画を多く残しました。展覧会では、大作を中心に初期の水彩画やスケッチなど約50点の作品と池田遙邨・小野竹喬など交流のあった日本画家たちとの手紙なども展示されています。50年におよぶ画業を紹介した生誕120年記念稲葉春生展は、1月30日まで岡山市の県立美術館で開かれています。




