さて、みなさんは自分の老後・死んだ後のことを考えたことがありますか?自分自身の葬儀の準備についてなど、人生の締めくくりについて考えてもらおうという講演会が倉敷市で開かれました。
最近、健康で元気なうちから、自分の葬儀の準備をしたり、遺言を書いたりする人が増えてきています。この講演会はこうした自分自身の「人生の締めくくり」について考えるきっかけにしてもらおうと、男女共同参画社会の実現をめざして活動しているイーブくらしきネットワークが開きました。講師には、第一生命経済研究所の主任研究員で、死ぬまでの生き方を考える死生学を専門にしている小谷みどりさんを招きました。小谷さんは、「『老い』、『病』、『死』は避けられない。家族に迷惑をかけて死にたくないと考える人は多いが、元気なうちに自分の人生の終わりをどう受け入れ、備えるかを考えることは、悲しみにくれる家族や周りの人たちにかかる負担を軽くすることにつながる」と説明しました。また小谷さんは、日本型の『家』を中心とした葬儀や墓について、「これまでの葬式は見栄と世間体にとらわれている」と指摘。「大切なのは心で、形やしきたりにとらわれすぎる必要はない」と話し、人に流されず、自分の人生をどのように締めくくるかをしっかり考えられる精神的な自立が大切だと訴えました。会場には倉敷市民などおよそ100人が集まり、小谷さんの話に熱心に耳を傾けていました。




