全国の木工職人が作った椅子を一堂に集めた作品展が倉敷市東町のギャラリーはしまやで開かれています。
会場には、全国41作家、71点が展示されています。「蔵の中の椅子展」と題されたこの企画展は2007年から始まり、今年は 腰を掛ける座の部分に直接脚や背もたれを組み込んだペザントチェアーやウィンザーチェアーに焦点が当てられました。ペザントチェアーは農民の椅子という意味で、17、8世紀のアルプス地方のものが典型的な形として知られています。一方、ウィンザーチェアーは17世紀後半からイギリスの地主クラスの人たちの間で制作され始めたとされる椅子で、日本でも民藝家具の椅子として知られています。出展された椅子は その座り心地のよさから製作者の思いやりを強く感じることが出来ます。主催する「蔵の中の椅子展」実行委員会は、今回のねらいとして、「モノが溢れ、効率だけを追求してきた今の世の中が見失っている道具と使い手とのシンプルな関係を見直せるきっかになれば」としています。蔵の中の椅子展は 11月7日まで倉敷市東町のギャラリーはしまやで開かれています。また、11月7日(日)には武蔵野美術大学の名誉教授で建築デザインに詳しい、島崎信さんのギャラリートークが開かれます。




