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<特集>新型コロナワクチン小児接種について知ろう

5歳から11歳までを対象とした小児ワクチン接種が倉敷市では今週の12日から他のKCTエリア内の自治体でも来週から接種がはじまります。そこで小児ワクチンについて紹介します。

KCTでは今月に入ってから小児ワクチン接種の対象となる子を持つエリア内の保護者103人に小児ワクチンについてのアンケートを行いました。

■アンケート調査 小児接種の「する」・「ない」・「未定」
「接種をする」「しない」を聞いた質問では次のようになりました。
「接種する」と答えた人の割合が18.4%
「接種しない」と答えた人は36.9%で
まだ接種するか決めていない「未定」が44.7%でした。

■アンケート調査 「接種をする」と答えた人の主な理由
感染防止効果を期待しているから…16人
学業や習い事に安心して取り組みたいから…6人

■アンケート調査「接種しない」と答えた人の主な理由
ワクチンの効果や安全性に疑問…22人
副反応がきつい、怖い…19人
小児接種に関する情報が少ない…8人
子どもが接種を望まない…7人

■アンケ―ト調査 「未定」の理由
周りの副反応の様子を見てから決める…24人
周りが接種するか確認して決める…17人
小児ワクチンについてこれから調べて決める…8人
かかりつけ医に相談して決める…6人
その他…6人
>自分(親)の副反応が強かったので慎重になってしまう
>後遺症が不安

■小児接種は希望する人が接種
小児接種については義務や強制ではなく本人と保護者が納得した上で希望する人が接種できます。
国も小児ワクチンについては「努力義務」の適応から外しています。

■小児ワクチンについて
小児ワクチンは5歳~11歳を対象にした新型コロナワクチンです。現在承認されているのはファイザー社のみで12歳以上が接種する一般向けのワクチンとは量や濃度が異なり、小児用のものになります。一般のものと比べて3分の1の量です。接種の回数は一般のワクチンと同様で2回。1回目と2回目の接種の間隔は3週間あけて行います。接種は2回とも無料です。

■ワクチンの効果
ワクチンは新型コロナウイルスの発症や重症化を防ぐ効果が期待されます。
海外で行われたデータでは、2回目接種から7日以降の発症予防効果は90.7%でした。
特に基礎疾患のある子どもは重症化しにくくなり国の審議会でもこうした人たちの接種の機会を提供するのが望ましいと考え子どもの接種を決めています。

ただこのデータはオミクロン株出現以前のものであるためオミクロン株にもこれだけの効果が出るかはまだ分かっていません。
国が「努力義務」の適応から外した理由もここにあります。

■ワクチンの副反応
厚生労働省によると、「12歳以上の接種と同様、接種部位の痛みや倦怠感、発熱などの症状が確認されている」とし、「現時点の情報からは、安全性に重大な懸念は認められていない」と判断しています。

臨床試験では、ワクチンの接種後、数日以内に現れる症状は、「接種部位の痛み」が最も多く1回目で74%、2回目で71%でした。
接種直後よりも、接種日の夜や翌日に痛みを感じる人が多かったということです。

「疲労や発熱など」は1回目よりも2回目接種後の方が多く現れ、38℃以上の発熱は1回目で2.5%、2回目で6.5%でした。

■心筋炎の発症について
アメリカで、5~11歳の子どもに行った約870万回のワクチン接種で11人が心筋炎と判断され、その後、全員が回復したという調査データがあります。
また12歳から17歳の男子に比べ5歳から11歳の男子の方が心筋炎の報告割合は低いとされています。


■接種については家庭で判断することが求められます
日本小児科学会小児科専門医で川崎医科大学の中野 貴司教授に小児ワクチンについての見解を聞きました。

<川崎医科大学 小児科学 中野貴司教授>
「感染症にかかる前に予防することができることがワクチンのメリット。すべての方に副反応が起こるわけではないが新型コロナのワクチンは過去に使われてきたワクチンに比べて副反応の頻度やリスクは数値で見る限り高い。大人は自身で考えて結果的に日本国民の約8割の人が接種をするという選択をした。子ども達は自分ではその決断ができない、保護者を中心とした周囲の大人がサポートしてあげて子ども達の意向も十分に踏まえた上で適切な選択をすることを助けてあげることが大切。周囲の大人の意見が一致しないことが子ども達に跳ね返ってしまうと子ども達は余計迷ってしまうと思う。接種の判断では意見の一致が大事」


岡山県内の新規陽性者数では、10代以下の感染者の割合が増え直近では全体の4割に迫っています。
中野教授は感染予防について考える時期にあると言います。

<川崎医科大学 小児科学 中野貴司教授>
「たくさんの患者が出れば重症になって入院する人の数も増える。流行の拡大が著しい患者が多い時は予防の手段を検討する一つの時期。接種をする人、あるいは接種に前向きでない人色々な意見があることは承知しています。接種がいいか悪いかを論じるより、感染症の基本は予防すること。予防のための手段はワクチンになるワクチンの有効性や安全性のデータを見て適切な判断をしてほしい」


■接種に行く日や副反応などで学校を休む場合は?
KCTエリア内の教育委員会に確認したところ、どの自治体でもワクチン接種をした日と接種に伴う副反応で休む場合は「出席停止」の扱いになるということです。

■接種予約について
接種について自治体から接種券が届き次第、予約ができます。
ワクチン接種は任意です。接種してない人への強要や差別的な言動がないようにお願いします。

■岡山県ワクチン 小児専門相談窓
岡山県は土日祝日を含む24時間対応の新型コロナワクチンの小児専門相談窓口を設置しています。
ワクチンの効果・副反応などの相談を受け付けています。
岡山県ワクチン 小児専門相談窓口 0120ー245ー061

KCTニュース動画

  • 放送日:2022/03/10(木)
  • 担当者:岡村祐紀
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