倉敷市大畠のアクサセリー作家カワベマサヒロさん34歳。
下津井四ヵ浦の一つ倉敷市大畠に生まれ育ったカワベマサヒロさん34歳。10年前、工業機械の整備士からステンレス製のナットを削って指輪を作るアクセサリー作家に転身しました。最初は、趣味で始めた指輪作りですが、これをずっと続けていられたら最高に楽しいだろうと思って作家の道を歩みはじめたそうです。カワベさんを指輪作りの虜にしたのは、工業部品であるステンレスのナットです。ただひたすらヤスリで削るという手作業にこだわった手法で一つの作品を生み出していきます。カワベさんが手間のかかる手作業に拘るのは、ただ、きれいで、かっこいいデザインの指輪ではなく、思いやテーマを込めた指輪を作りたいからです。錆びて朽ちることのないステンレスのナットから一つひとつ思いを込めて作りだされるカワベさんの指輪は、いつまでも変わらないという理由から最近では、結婚指輪としての人気を集めています。作家になると言ったら、誰からも賛成されず反対されたカワベさんですが、なんとか10年が過ぎてやっと形になってきたと振り返ります。そんなカワベさんは、「何百年か後の未来の人が僕の指輪を手にとって、『昔こんなものがあったんだ』と言ってもらえる可能性のある素材なので、素材の魅力に感謝し、その魅力を最大限に活かせるような手法と感性を磨いていきたいと思う」とこれからの作品づくりついて語ります。




