国の指定史跡・総社市のこうもり塚古墳の話題です。
現在石室の上を覆う墳丘の発掘調査が進められていて、その結果古墳の規模や構造が明らかになってきました。
こうもり塚古墳では、今年9月から2年計画で墳丘の発掘調査を行っています。
これまでに2回横穴式石室の調査は行われていましたが、墳丘の調査は今回が初めてです。
まず古墳の周りの6ヵ所を発掘し、調査しました。
今回分かったことは、規模と構造です。
まず、前方後円墳のより正確な全長が分かりました。
これまで、およそ100メートルと推定されていましたが、発掘によって山を削った部分の境目が確認でき、全長がおよそ97メートルだと分かりました。
そして、古墳の構造が2段になっていることも分かりました。
1段目は元の山を削った上に土を盛っていて、2段目は盛り土だけでつくられています。
さらに、埴輪や葺石などが見つからず、墳丘を彩る施設がなかったことや、墳丘の周りに幅数十メートルの堀のような外縁部があることも判明しました。
これらの内容はこれまでに推定されていましたが、今回の調査でそれが裏付けられたことになります。
この調査結果を受け、きょう(23日)地域住民向けの現地説明会が開かれました。
3回に分けて行われた説明会には市内外から合わせて120人ほどが参加し、墳丘を歩いて地層などを観察しながら今回明らかになったことの説明を受けました。
こうもり塚の発掘調査は来年度も行われる予定で、今年度の調査結果を元に発掘場所などを検討する方針です。




