50歳を超えてイラストレーターから陶芸家に転身した升たか さんの個展が倉敷市の「工房イクコ」で開かれています。
会場には、陶芸家・「升たか」さんの作品およそ50点が展示されています。
カップや鉢、れんげなど絵本の世界を飛び出したような遊び心のあるキャラクターとあたたかみのある使いやすいデザインは生活を楽しく彩ります。
1946年、長崎県に生まれた升さんはこれまで挑戦の連続でした。
21歳のとき短歌や脚本で世界的に評価される故・寺山修司が立ち上げた劇団「天井桟敷」に入団。
その後、サンフランシスコの美術大学へ留学すると帰国後はイラストレーターとして活躍します。
しかし、宣伝に使われるイラストではなく、消費者にダイレクトに届けられる「焼き物」に魅力を感じ、50歳を超えてから陶芸家に転身しました。
升さんは描きたいイラストなどに合わせて土や釉薬を選んでいます。
こちらは有田焼の新しい技法を教えてもらって制作した作品です。
絵付けしたイラストと使う人の距離感を近づけたい、という想いから光沢のある透明な釉薬を使って下地の色をそのまま活かしています。
70歳を超えた今も変わらず挑戦し続けていることが作品から感じられます。
「升たか作陶展」は今月21日(日)まで倉敷市の工房イクコで開かれています。




