黒住教倉敷大教会所から北へ50mほど離れた旧阿知町の辻では、愛宕神社の祭典が行われました。
火伏せの神として知られる旧阿知町の愛宕神社は、特に祠があるわけではなく、毎年7月7日に町内の有志が集まって臨時の祭壇を組み立て祭典を迎えるのが慣わしです。有志6人は、早朝、船穂町柳井原で刈り取った竹をはじめ幟やお供え物を配置しました。また、江戸時代の後期文化年間から受けつがれる版木を使ってお札を刷り上げました。町内には、お花代などを記録した揃張が大切に保管されていて、その中には安政などの年号が記載されていることからこの祭りが、江戸時代から大切に受け継がれてきたことがわかります。祭典は、夕方から始まりました。町内の住民や黒住教倉敷大教会で輪くぐりをしてきた人などが足を止めては参拝し、お札を受け取っていました。祭典の最後は、恒例となった町内会有志そろっての参拝です。有志は町内に災いが起きないよう祈っていました。




