倉敷市連島町の真言宗の寺・宝嶋寺で、江戸時代の三筆の一人、寂嚴和上の遺墨展が開かれています。
宝嶋寺30代目住職の寂嚴和上は、良寛や慈雲と並び、江戸時代の桑門三筆の一人と称される腕の持ち主でした。
宝嶋寺では、寂嚴和上の作品を残し、地域の人へ伝えている「寂嚴顕彰会」が、昭和53年から毎年この遺墨展を開いています。
会場には、寂嚴和上が書いた巻物や掛け軸などを中心に宝嶋寺が所蔵している貴重な品々が並んでいす。
こちらの屏風には、唐や明の時代の漢詩をもとに書いた五言絶句が記されています。
寂嚴和上は書に秀でていただけでなく、漢詩などの知識も豊富で一目置かれる存在だったそうです。
こちらは、寂嚴和上が倉敷市沖の円福寺で住職をしていた時に書いた詩で、20代だった当時の生活を窺い知ることができます。
そのほか、サンスクリット語として知られる梵語で書かれた曼荼羅や、地域の人からの寄贈などによって集められた600巻に及ぶ経本なども展示しています。
「第43回寂嚴和上 遺墨展」は、あす(18日)まで宝嶋寺で開かれています。
また、例年遺墨展に合わせて開催されている、「小学生書道展」は、新型コロナ感染拡大防止のため、今回は作品の展示を中止し、審査した作品を学校へ直接返すということです。




