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被災文化財から学ぶ災害への備え

昭和9年の室戸台風や、平成16年に玉野市で起きた高潮被害で被災した文化財などから過去の教訓を学び、災害への備えについて考える講演会が玉野市内で開かれました。

講演会の講師を務めたのは岡山県立博物館の学芸員で玉野市文化財保護委員を務める野田繭子さんです。
昭和39年9月に高知県室戸岬付近に上陸した室戸台風は京阪神地方を中心に甚大な被害をもたらし、県内でも145人の死者を出しました。
室戸台風による災害ごみが平成15年に岡山市北区の津島遺跡内の地層から見つかり、現在は県立博物館が“被災文化財”として保存しています。
商店の看板や徳利、空き瓶などからは昭和30年代当時の岡山市内の人たちの生活をうかがい知ることができます。
また、平成16年8月に発生した台風16号は大潮期間の満潮が重なり、宇野港や高松港などで観測開始以来最も高い潮位を観測しました。
玉野市では市役所をはじめ消防署や警察署が高潮で水没するなど甚大な被害を受けました。
その際、旧玉野市総合文化センターに保管されていた古文書なども水損被害を受けました。
野田さんは、台風や高潮に限らず様々な災害から人命や貴重な文化財を守っていくためにも、日頃から災害や防災について強く意識して生活してほしいと呼びかけました。

この講演会は玉野市で地域活動を進める人材育成を目指す、「たまの地域人づくり大学」の開校10周年を記念した特別講座として開かれたものです。

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  • 放送日:2020/09/13(日)
  • 担当者:横山佑輔
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