KCTコミちゃん（倉敷ケーブルテレビ）

倉敷市水島地区に残る戦争遺跡「亀島山地下工場跡」の見学会が行われました。

見学会にはおよそ６０人が参加し、３つの班に別れ、亀島山地下工場を語り継ぐ会のメンバーによる案内で、地下工場跡を見学しました。
亀島山の地下に建設された工場は、当時の三菱重工業水島航空機製作所が、アメリカ軍からの空爆を避けて航空機を生産するために掘った疎開工場跡です。
全部で４７本のトンネルが掘られ総延長がおよそ２ｋｍと、県下最大の戦争遺跡とされています。
参加した人たちはトンネル内で研磨や旋盤などの作業を行っていたと説明を聞き、当時の面影を残した地下工場を見て回りました。

見学会の前には、水島空襲の概要が説明されたほか、勤労学徒として航空機生産に従事した本家利博さんが当時の学生生活を説明しました。
本家さんは実物大の歩兵銃を手に取り週２回の軍事訓練の様子を紹介し、「配属先の将校の命令は絶対で、さからうことはできなかった」と当時を振り返り、「若い世代に同じ思いをさせたくない」と話しました。
参加者は戦時中の体験談などを聞き、平和の尊さをかみしめていました。