続いては西日本豪雨で被災した倉敷市真備町を元気づける「看板」の話題です。
この看板から生まれた素敵な絆をご紹介します。
こちらがその看板なのですが真備町内の幹線道路沿いに2カ所設置されていてそれぞれメッセージが違うんです。
この看板はなんと市や業者ではなく、被災した一人の住民のアイデアから生まれたものなんです。
真備町服部に住む会社員木谷倍三さんです。
きっかけとなったのは被災から2カ月後のおととし9月。
支援物資を受け取った帰り道、車から「広告主募集中」という空き看板を見たことでした。
「街は被災直後。
せめてあいている間だけでも」と木谷さんはすぐにその広告会社の社長に手紙を送りました。
看板は無償で製作してもらうことになり倉敷市の協力も得ることができました。
看板に記す「メッセージ」も考えましたが、木谷さんにはひとつ、どうしてもこだわりたいことがありました。
御年96歳の加藤久子さんです。
小学校教諭を退職後、毛筆で文字を書く「筆耕」の専門家として現役で活躍しています。
年齢にとらわれず優れた実績をあげる人に贈られる「内閣府エイジレス章」や「倉敷マスター」を受章しています。
真備町シルバー人材センターの開設から携わり、会員として、卒業証書や会合の演題、表札などを手掛けています。
おととしの西日本豪雨で加藤さんの自宅も被災しましたが書に懸ける想いが変わることはありませんでした。
被災を機に繋がった想いから生まれた「看板」。
コロナウイルスにも負けるなと背中を押してくれているようにも感じました。




