三菱自動車はきょうから軽自動車と普通車の組み立てラインを再び停止しました。
自動車の下請け会社も大きな影響を受けている中、業態を転換し雇用や経営の安定をはかっている会社を取材しました。
三菱自動車は水島製作所の軽自動車と普通車の組立ラインをきょう12日から15日まで停止します。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で部品の調達が不安定になっていることが主な理由です。
水島製作所では3月27日から4月14日まで軽自動車の生産を停止していたほか4月6日から23日までは乗用車の生産ラインも停止していました。
自動車メーカーの生産停止は下請けなど関連企業にも大きな影響を与えています。
倉敷市児島で自動車のシートの縫製などを行っていている渋谷商店です。
この会社では三菱自動車とマツダの車に使われるヘッドレストのカバーなどを製造しています。
会社では通常1日6000個のヘッドレストのカバーを製造していましたが、3月下旬からメーカーの製造休止で注文が大幅に減少し4月の1ヵ月の生産数はおよそ4000個と普段の1日の製造数にも満たない状態となり、製造の停止などを余儀なくされました。
80人の従業員を抱える渋谷商店では雇用の確保と経営の安定を図るため裁縫の技術を活用してマスクの製造を始めました。
これまで車のシートの裁断を行っていた裁断機を活用し量産できる体制を整え、車のシートを縫製していたミシンと技術のある従業員の力を活用し4月は2万枚を製造しました。
マスクは1枚350円で渋谷商店のホームページで販売を行っています。
技術を活用して業態転換し努力を続ける渋谷商店ですがマスクの製造は会社にとって応急的な対応です。
渋谷さんは1日も早い収束を願っています。




