大原美術館の若手作家支援事業として、画家の児島虎次郎が使っていた倉敷市酒津のアトリエ「無為村荘」で制作活動をしている若手作家の浅見 貴子さんの制作現場が公開されました。
大原美術館では若手芸術家支援事業の一環として、アトリエと生活費を提供して、作品を制作してもらうという「アーティスト・イン・レジデンス」を2005年から行っています。今回は埼玉県秩父市在住の浅見 貴子さんが応募者43人の中から選ばれ、3月16日から倉敷に滞在して制作活動に励んでいます。浅見さんの作品は和紙の裏側から墨や白色の岩絵具で木を描いていていくもので、墨が染み出した表側を作品として見せるという独特の制作方法にこだわっています。筆跡も単に筆を走らせるだけではなく、筆を転がすように描いて連続した点にすることで、木が呼吸している様子や周辺の光を表現しています。今回の倉敷滞在制作では、無為村荘内にある松やクヌギなどの木をモチーフに2点の作品の制作に励んでいます。完成した作品は、6月15日から大原美術館で展示されます。




