倉敷市真備町で被災したクレヨン画家・村上暁さんの個展が倉敷市で開かれています。
思わず安心するほど優しい灯り。今にも会話が聞こえてきそうなそこで生きる愛らしい動物たち。一方で、モノクロで描かれた得体の知れない恐ろしい生き物。水性クレヨンやオイルバーを使って対照的な絵を描くのは倉敷市真備町の作家です。
画家・村上暁さん・47歳。自宅を拠点に制作していましたが7月の豪雨災害で被災しました。現在は、井原市で生活しながら制作にあたり、水没した作品はギャラリー倉敷の2階で保管しています。大半の作品が被災し、雑巾で拭いては塗りなおしと乾燥の作業を繰り返しました。キャンヴァスに張りなおしても修復が難しいものもあり、やむを得ず廃棄したものもあります。
しかし、村上さんは大災害に屈せず、被災後もおよそ20作品の新作を完成させ、今回の作品展の開催に臨みました。
村上さんは子どもの頃好きだったおとぎ話の世界観を作品に取り入れています。
中にはそんな村上さんの画風とは少し違う作品も。夕暮れの青い世界にうっすらと光るひとつの街灯。
被災直後に避難していた里庄町の風景を描いたといいます。
今回の作品展は被災後、初めて倉敷で行う個展となります。
村上さんは特別な想いをもって開催を決めました。
新たなスタートをきった村上さんの個展「夢の始まり」は今月9日まで行われています。




