倉敷市立美術館は平成21年度に収集した収蔵品について発表しました。
平成21年度に倉敷市立美術館が収集した新収蔵品は岡山県にゆかりのある作家で、作品数は購入したものや寄贈されたものなどあわせて17人の29点です。このうち8人の作家の作品は倉敷市立美術館では初めての収蔵となります。津山市出身の洋画家・赤松麟作の作品も初めて収集されました。1928年に描かれた「鳩」と1948年の「赤い着物」の2点です。珍しいものでは備前焼の人間国宝・金重陶陽が30代に作ったとされる彩色備前の「閑古鳥香爈」を収蔵しました。彩色備前は、低温で焼くため壊れやすく、中でも「閑古鳥香爈」は国内で確認されているのは倉敷市立美術館のものを含め3点だけと貴重なものです。倉敷市立美術館の岸野裕人館長は「少ない予算だったがバラエティーに富んだ作品を収蔵できてよかった」と平成21年度の収集を振り返りました。なお、新収蔵品のうち6点は現在、開催しているコレクション展「交叉するまなざし」で展示されています。また、来年1月のコレクション展では平成21年度の新収蔵品29点すべてを展示する予定です。




