倉敷考古館では青森県出身の木板画家棟方志功の作品と縄文土器の魅力を紹介した特別展が開催されています。
江戸時代の米蔵を改装した倉敷考古館の館内には大原家ゆかりの棟方志功の作品と東北地方の縄文土器が展示されています。四曲一双の屏風は、昭和20年前後の作品で巨大な松を描いた肉筆画です。元々は、大原邸の襖に書いた絵を屏風に仕立て直したものです。二本の松の幹からは、太古から続く生命力があふれてきます。また、昭和14年に制作した板画の掛け軸には倭建命、須佐之男命、木乃花咲夜毘女、天之宇受女命の4体の神々の姿を描いています。特に、東北地方の縄文文化に興味を抱いていた棟方志功は作品の中に、縄文土器の文様に見られる力強い美しさを表現しています。会場には、東北地方から出土した亀ヶ岡式と呼ばれる縄文土器と吉備地方の縄文土器も合わせて展示され、縄文文化と棟方志功の世界観との共演が楽しめます。古代ロマンを感じさせる「棟方志功と縄文の風」特別展は11月26日(日)まで倉敷考古館で開かれています。




