倉敷市立連島西浦小学校で23日の夜、100年以上も続いている夏の伝統行事「額灯し」が行われました。
「額灯し」とは、四角い灯ろう形の額に習字や絵を描いた和紙を貼り付けロウソクを灯して夏の夜に浮かび上がらせて展示する催しです。小学校の記録によると明治42年(1909)頃から始まったとされる地域の伝統行事です。午後7時になると連島西浦小の橋本浩治校長が「額灯しは、倉敷市内では、唯一西浦小だけで行われている伝統行事です」と挨拶し、校舎の2階に設置された大きな額灯しの行燈に参加者全員でカウントダウンしてロウソクに灯を灯しました。今年は、全校児童284人と連島公民館の講座生、倉敷芸科大学の学生による300個の行燈がずらり校庭に並びました。1、2年生は夏をテーマにした絵を3年生から6年生は、夏をイメージする文字を奉書紙に表現しています。日が暮れるにつれあたりがうす暗くなると「夕涼み」「海水浴」「夕立」「花火」などの文字が浮かび上がってきました。訪れた人たちは、夏の夜に浮かび上がる文字や絵を鑑賞したり写真を撮ったりしていました。また、西浦小の卒業生でオリンピック銅メダリストの髙橋大輔さんが平成22年7月5日に「夢」という文字を書いた額灯しも展示されていました。また、額灯しは、厄神社の輪くぐり祭の協賛行事でもあり、訪れた人たちは、5分間隔で打ち上げられた花火と共に幻想的な雰囲気に包まれた額灯しを楽しんでいました。会場には、PTAや子ども会、愛育委員会、婦人会、老人会などによるおでん、かき氷、焼き鳥などの模擬店も並び、参加した子どもたちは、夏祭りの情緒を楽しみながら額灯しで夏休みの思い出も作っていました。




