大原美術館が若手作家支援などを目的に取り組んでいるアーティスト・イン・レジデンスクラシキ・オオハラ通称「ARKO(アルコ)」。
今年はバリエーション豊かな自画像で知られる名知聡子さんが選ばれ、現在、倉敷市内で制作が進められています。
名知聡子さん(33歳)は東京都出身で名古屋芸術大学美術学部絵画科洋画コースを卒業後、愛知県を拠点に創作活動に取り組んでいます。今年の「ARKO」の作家として招聘され、洋画家・児島虎次郎の旧アトリエ・無為村荘で7月末から制作に取り掛かりました。名知さんは、これまで自画像を中心に絵画制作をしてきましたがアトリエの無為村荘周辺の自然環境に刺激をうけ自身では初となる風景画に取り組みます。P300号という巨大なキャンバスには自然の光を受けて色鮮やかに映える春から秋の草花の様子、また、その中に自身の気持ちや欲求などを投影した人物の影が描かれています。照明設備のない無為村荘のアトリエで曇りの日や夕方以降は制作に苦労はあるとしながらも差し込む光に映し出される自身の作品に一層の創作意欲を駆り立てられる名知聡子さん。来月27日(火)の公開までおよそ1か月間、作品の仕上げを進めていきます。




