大原美術館の平成28年度事業説明会が開かれ、今年度の企画展の内容などが発表されました。
事業説明会は去年中国銀行から寄贈された中国銀行旧倉敷本町出張所で行われました。今年度の主な事業としては、修復を終えた藤田嗣治の「舞踏会の前」の展示が7月から行われます。1925年に制作された「舞踏会の前」は、藤田嗣治独自の技法である『乳白色の下地』を用いた代表作ですが、劣化が激しくなったため去年、東京藝術大学などの協力により8カ月をかけて修復されました。また映像作品やパフォーマンス型の作家を紹介する「アート・ミーツ・くらしき」では、美術作品を題材にイラスト、セリフ、歌などを織り交ぜて動画作品を制作している井上涼さんの作品を7月から公開します。井上さんはおよそ3年にわたり大原美術館を取材し、大原孫三郎と児島虎次郎の友情をテーマにした作品を制作しました。大原美術館の大原謙一郎理事長は「新しいものを追求していく動きをやめず、文化、芸術、人文学が復権していくよう頑張っていきたい」と美術館事業の意義を語りました。




