今月26日・27日に開催される伊勢志摩サミット=主要国首脳会合に関連し、G7倉敷教育大臣会合が、先週末に開催されました。岡山県内では初めてとなるサミット関連の大臣会合。その模様をダイジェストでご覧ください。
■学校視察(エクスカーション)
G7教育大臣会合に先立ち13日、キャロライン・ケネディ駐日アメリカ大使や義家弘介・文部科学副大臣をはじめ参加各国の関係者が倉敷市の学校教育現場を視察しました。おととし完成した新しい校舎で880人の児童が学ぶ倉敷市立老松小学校では、児童代表が市内の中学生が手作りしたレイをかけて歓迎しました。そして、6年生の代表がハーモニーを響かせ、各国の参加者を喜ばせました。老松小学校で視察したのは、学校給食。他の国にあまりない独自の文化であり、教育でもあります。参加国の関係者も、玄米ご飯やサワラなどの献立を児童と一緒に味わいました。
続いて訪れたのは、西中学校。市内で最も古い木造校舎で982人が学んでいます。ここでは、書道の授業と剣道の部活動を見学しました。参加者は、日本の伝統文化を大切にする倉敷の教育に理解を深めていました。
■公式レセプション
この日の夜は、倉敷国際ホテルで地元主催の歓迎レセプションが開かれ、政財界関係者およそ160人が出席しました。日本独特の文化・鏡割りで教育大臣会合の開催を祝い、岡山産の食材をふんだんに取り入れた豪華な料理でもてなしました。アトラクションでは、岡山県の無形民俗文化財に指定されている鴻八幡宮の祭りばやし「しゃぎり」が披露されました。
■公開シンポジウム
そして14日には、「The Power of Education」~教育の力で未来をつなぐ~をテーマに、公開シンポジウムが開かれました。ノーベル平和賞を受賞したカイラシュ・サティヤルティさんの基調講演をはじめ、各国大臣を交えてのパネルディスカッションが行われました。また、倉敷市立新田中学校出身で岡山城東高校1年の大熊一矢君が、3月に行われた「倉敷こどもサミット」の成果をアピールしました。
■教育大臣会合
岡山県内で初めて開催されたG7教育大臣会合。「教育におけるイノベーション」をテーマに、貧困やテロといった問題に直面する中、教育が果たす新たな役割は何か、2日間およそ5時間にわたって各国の代表者が議論し、その成果を倉敷宣言としてまとめ、採択しました。結びにあたり、議長国の馳浩文部科学大臣が次のように述べました。また、各国の参加者は、学校の視察や大原美術館での作品鑑賞などを振り返り、近代と現代の文化が融合する倉敷の魅力を高く評価しました。
■美観地区散策
10年ぶりに開かれた教育大臣会合。倉敷での開催中に、来年イタリアを議長国に開くことも決まりました。教育分野の新たな国際連携に向けた歴史が、倉敷の地で刻まれました。




