尖閣諸島の周辺警備を目的に、三井造船玉野事業所で平成25年から建造されていた海上保安庁の巡視船「あぐに」が完成し、引渡し式が行われました。
巡視船「あぐに」は去年11月に引き渡された「いらぶ」と同型のもので全長96m、幅11・5m、重さ1500tで57億円かけて建造されました。領海に侵入する船に対応するため、放水銃や20mm機関砲を装備しています。また、遠くにいる船や人を識別できる高性能カメラも搭載されています。
この日は関係者およそ50人が出席して引渡し式が行われ、三井造船玉野事業所の平岩隆弘所長が、海上保安庁の中野宏幸総務部参事官に引渡しを確認する書面を渡しました。そして、巡視船「あぐに」の乗組員を前に中野参事官は「海上保安の要となり、国民の付託に応えるべく業務にあたってほしい」と訓示しました。
海上保安庁は、尖閣諸島の警備を強化するため、石垣海上保安部に巡視船12隻を配備する計画で、山口県下関市でこの日完成した1隻を加え巡視船が揃いました。巡視船「あぐに」は3月中旬から石垣海上保安部に配属され、任務に当たります。




