今年創立30年を迎えた会員制の演劇鑑賞組織「倉敷演劇鑑賞会」の今年度総会が7日(日)、くらしき健康福祉プラザで開かれました。
総会にはおよそ200人が出席し、昨年、「五重塔」など6作品を上演した活動を振り返ると共に、会員の減少が続いている現状を課題に挙げて討議しました。会員の減少については、高齢化や不況などの影響が指摘されましたが、同時に若い会員の入会が少ない点が問題となっています。活動報告では、中高校生を対象にしたワークショップの開催など、演劇ファンの裾野を広げ試みなどが紹介されました。今年度の方針では、会員3人以上でつくっているサークル単位の活動の強化など地方での演劇鑑賞活動の盛り上げを図ることを申し合わせました。役員改選では、伊藤昌治委員長が再選されました。
総会の後の記念講演では、女優の栗原小巻さんが、初めに「新劇の創造運動は鑑賞運動と共に生きている」と演劇鑑賞会の日ごろの地道な上演活動に勇気付けられている、と感謝の言葉を述べました。さらに倉敷で公演した「欲望という名の電車」や「令嬢ジュリー」の舞台や演劇の恩師、千田是也さんなどの思い出を話しました。最後に、2年後の2012年に主演作として倉敷公演が決まっている「アンナ・カレーニナ」の原作者、トルストイへの思いを語りました。




