倉敷市と水島地区の中心部を結ぶ水島臨海鉄道の利用促進策を考えようと、倉敷商工会議所の議員が、列車の試乗会と懇談会を初めて行いました。
参加したのは、倉敷商工会議所の役員や運輸交通委員会のメンバーなど30人です。全員が片道320円の切符を券売機で買って、列車に乗り込みました。水島臨海鉄道は、航空機工場の専用列車が前身で、倉敷市駅と水島駅の間が開通してから70年以上経ちます。しかし、現在は貨物輸送量がピーク時の3分の1、乗客は最も多かった時期の3分の2に減っています。また、水島地区の活性化も課題で、水島臨海鉄道の利便性向上を課題解決の起爆剤にしようと、今回初めて試乗会を企画しました。生まれて初めて水島臨海鉄道に乗った人もいるなど、参加者の多くは普段乗る機会がなかったそうですが、水島駅までの23分間列車に揺られながら、思い思いに鉄道の良さを感じていました。この後会場を変えて懇談会が行われました。この取り組みを進めるのが念願だったという井上峰一会頭は、岡山経済同友会が提言している水素燃料電池電車を水島臨海鉄道に導入するプランを評価。その上で、倉敷市駅でのJRからの乗換えをスムーズにすることが必要として、まずは鉄道高架事業を推進すべきだと発言しました。参加者からは、各駅で周辺を案内する看板を掲示すべき、運輸大手・両備グループの手腕で再生を果たした和歌山電鉄のような発想で改革してはどうか、など活発に意見が交わされました。倉敷商工会議所では、倉敷と水島の一体的な発展を目指し、環境対策や沿線の定住化などをテーマに、今後も議論を続ける方針です。




