国際的にチャリティ活動を行っているNPO法人が、戦後70年にあたり世界規模の平和イベントアースキャラバンをスタートさせました。広島をスタートしたキャラバン隊が昨日倉敷に到着し、今朝兵庫県に向けて出発しました。
このアースキャラバンは、広島に投下された原爆の残り火を「平和の火」として広島から東京まで、平和への願いを込めて自転車で運ぶものです。平和の火を運ぶのは、イギリス人女性スーザンさんです。平和の願いを世界に伝えたいという思いから、自ら手をあげました。
【インタビュー】平和の火を運ぶスーザンさん
スーザンさんは、7月5日に広島を出発し、7日午後に倉敷へ到着しました。夜は、阿智神社で原爆で亡くなった人たちへの鎮魂と平和への祈りをこめたコンサートが開かれました。スーザンさんが手にするランタンにともる火は、広島の原爆の残り火です。これは、現在の福岡県八女市、旧星野村で70年受け継がれてきたものです。星野村の男性が、広島に住む叔父の安否を探した際、つぶれた防空壕に残っていた火を形見のかわりにと持ち帰り大切に守ってきました。その火を「平和の火」として分けてもらい、今回のキャラバンでは東京、さらにはヨーロッパを回り、エルサレムまで国籍や宗教の違いを乗り越え、平和への願いを共有するため運びます。
【インタビュー】キャラバン発起人遠藤喨及さん
行燈には平和の火がともされ、スーザンさんや集まった人たちは、祈りの演奏に耳を傾けていました。倉敷を出発した平和の火は兵庫県相生市に夕方には到着予定で、19日には東京の増上寺でコンサートやトークイベントも行われることになっています。
平和の火を運ぶスーザンさんは、60才にして、広島から東京まで800kmの道のりを、自転車で走破するということです。無事に平和の火が最終目的地のエルサレムまで届くことを祈っています。




