三井造船は、アルコールの一つメタノールを燃料とした船舶用ディーゼルエンジンを世界で初めて開発しました。
三井造船が開発したのは、燃料にメタノールと重油を併用する船舶用ディーゼルエンジンです。2013年に開発した天然ガスを燃料としたエンジンと同様に環境にやさしく、窒素酸化物の排出量は、重油に比べて3割減らせます。また、硫黄酸化物も、より厳しくなった環境規制の基準をクリアしています。エンジンの規模は、全長7・5m、高さ9・3m、重さ257tです。シリンダは7つ搭載されていて、直径は50cm。燃料のメタノールが漏れたり蒸発しないよう、工夫されています。液化天然ガスのエンジンと出力や燃費は同じで、初期投資を含めたトータルコストで考えると割高にはならないということです。また、メタノールに限らず、エタノールやLPG、ジメチルエーテルといった燃料にも対応可能です。さらに、航行状態によって重油による運転に切り替えることもでき、利便性も高くなっています。三井造船によると、2016年までに、このエンジンをメタノール運搬船3隻に搭載することが決まっています。




