竹のまち倉敷市真備町では、タケノコの収穫期が終わり、「竹水」のシーズンを迎えています。「竹水」とは、タケノコが若竹へと成長する時にだけみられるのことです。一年の内でもわずか20日間しか採取できない貴重な水「竹水」の採取方法をご紹介します。
若竹の筒の中からほとばしり出る水これが竹の水「竹水」です。生命の神秘ともいえる「竹水」に魅せられた72歳の同級生コンビが「竹水」の採取に取り組んでいます。タケノコが若竹へと変化するとき、一晩で1メートルも伸びるといわれていますが、その成長過程でみられるのが「竹水」です。「竹水」には、保湿性に富んだアミノ酸や糖類、抗酸化作用のあるポリフェノールが含まれていて化粧水の原料や自己治癒力を高めるサプリメントとして利用されています。竹林からの贈り物とでもいうべき「竹水」の効能に注目した倉敷市真備町の佐藤一郎さんと大下紀行さんの二人は、趣味と健康づくりの一環で2012年から竹水の採取に取り組んでいます。竹水」の採取方法は、夕方、竹林に入り、2メートルから3メートルに伸びた若竹を地上から1メートルあたりのところで切り落とします。若竹を切り落としたら、塩化ビニール製のパイプを使って竹の中の節を抜きます。節を抜くのは、筒の中に竹水を溜めるためです。そして、切り口にポリ袋をかけ幅広の輪ゴムで止めておきます。この状態にして一晩おき、翌朝、再び竹林を訪れて竹の中に溜まった竹水を回収します。これが「竹水」の採取方法です。佐藤さんたちは、お互いの健康増進のため、自然の恵みをいただくという気持ちで、一年に一度、若竹が成長する5月上旬から6月上旬までの間に竹水を採取しています。なお、採取した竹水は、ゴミなどをろ過して冷凍保存し、そのまま飲んだり、化粧水の代わりに利用しているそうです。




