玉野市渋川の渋川海岸一帯で、毎年恒例の「西行まつり」が開かれました。
このイベントは、玉野市の渋川海岸に立ち寄ったとされる歌人・西行法師を広く知ってもらおうと、渋川観光協会が毎年開催しています。恒例の西行法師に関する講演会は、岡山県立博物館の内池英樹さんが講師を務め、西行法師を文化財の資料からアプローチしました。内池さんは、西行法師が渋川に立ち寄った鎌倉時代初期は、倉敷市藤戸地区や児島周辺が海だったことに触れ、当時の海上交通が豊かだったことが、渋川に立ち寄ったきっかけの一つだと推測しました。さらに、岡山藩士がつづった書物「備陽記」に西行法師に関する記述があったことや、西行法師の置物が作られていたことから、江戸時代に一度顕彰されていたと指摘し、次世代に語り継ぐためには、これからも顕彰していくことが大事だと力説しました。続いて、西行法師が詠んだ歌にちなみ、全国から募集した短歌「西行賞」の表彰式が行われました。玉野市内外475人から応募のあった680点のうち、最優秀賞には、倉敷市白楽町の飽浦幸子さんの作品が選ばれ、黒田晋市長から表彰状が贈られました。また、玉野市内の高校生から442点の応募があったことから特別賞を設け、3人を表彰しました。そして、西行まつりの名物 温かいうどんが800食振舞われ、行列ができました。来場者は西行ゆかりの渋川海岸を眺めながら、思い思いに味わっていました。このほか、渋川にある藤棚の「藤の実」を飛ばす大会も好評でした。子どもから高齢者までが口に実を含んで勢いよく吹き飛ばし、記録を狙いました




