岡山大学資源植物科学研究所は、ケニアの国立農工大学の研究員と食糧の増産につながる共同研究を続けています。共同研究を通した国際交流の取り組みも6年目、ケニア人研究者の人材育成や共同研究において成果を上げています。
倉敷にある研究所での共同研究の取り組みは、岡山大学とケニアの国立ジョモケニアッタ農工大学の国際交流協定に基づいて行われています。これまでに20人を超える研究員が、短期滞在で倉敷を訪れています。岡山大学大学院の博士後期課程に在籍するエミリー・ギチュヒさんもその一人です。現在は、イネの遺伝育種学の専門家前川雅彦教授のもとで、研究を続けています。ギチュヒさんが行っている研究は、少ない肥料で育つケニアのイネの開発です。遺伝子レベルで改良を加え、去年初めてケニアの水田に試験的に苗を植えました。共同研究の経験者のうち、ギチュヒさんをはじめ3人が、大学院生として岡山大学に在学していて、人材育成の面でも着実に成果を上げています。岡山大学は、研究所が植物ストレス科学などの国際的な研究拠点になることを目指していて、共同研究はその重要な柱の一つとなっています。




