32年連続32回目の全国高校駅伝出場を果たした倉敷高校陸上部。今年は1・2年生主体の若いチームで都大路に挑みます。
勝又監督「全員が県駅伝も中国駅伝も全国駅伝も初体験。目に見えない力があるチームだと思う」
メンバー10人中、2年生4人、1年生3人がエントリーされています。県大会で初優勝したときのメンバー・勝又監督も「これだけ1・2年生がメンバー入りした年は記憶にない」といいます。
この中で1区が予想されるのが、今年急成長した2年生の多田選手です。倉敷市立多津美中出身の選手で、中学時代は2番手に甘んじることが多く、全国の舞台をなかなか踏むことができませんでした。今シーズンは、インターハイ、国体ともに出場するなど、倉敷高校のエース的存在として、活躍してきました。中学時代から積み重ねてきた厳しい練習と悔しい経験が実ったこの1年。県駅伝、中国駅伝ではともに、エース区間の1区を任されました。
多田「全国で経験したことを活かして全国高校駅伝を走りたい」
気持ちが強く、粘り強い走りは、監督からも評価されています。
勝又監督「粘り強く勝負強い選手。都大路のアップダウンが多い一区でも我慢して行ってくれると思うので、今のところ一区を考えている」
また、1年生の中で期待されるのが、徳永選手です。新潟国体では、中学3年と高校1年が対象となる少年男子Bの3000mに出場。全国の強豪が集う中、見事、7位入賞を果たしました。中学3年生だった昨シーズンは、岡山県中学生ランキングで1500m、3000mともに1位の実力者で、高校に入学してからも、順調に記録を伸ばしてきました。スピードが持ち味の選手で、序盤の重要ポイント、2区または4区あたりでの起用が予想されます。
徳永「初めての全国の舞台で決勝に進出できて、入賞も出来たのでうれしかった。その自信をもとに、全国駅伝も走りたい」
そして、1・2年生主体のチームの中で、鍵を握るのが、3年生の岸本選手です。勝又監督いわく『天性の勝負勘』が魅力の選手で、持久力・スピードともに兼ね備えていますが、ここまでの道のりは決して楽なものではありませんでした。去年の駅伝シーズンは、期待されながらも足を疲労骨折し、大会に出場することはできませんでした。春先にも再び反対の足を疲労骨折し、一時は走ることができず、大変悔しい日々を送ったと言います。それでも、『あこがれの舞台に立ちたい』。そんな気持ちで3年生最後の駅伝シーズンには復活を果たしました。県駅伝、中国駅伝ともにチームを1位へ浮上させる重要な役割を担いました。
岸本「最低限のことはできたと思っている。100点満点ではないが、重要な区間をまかされてうれしかった。全国大会では100%以上の力を出して走りたい」
勝又監督「スピードがあるし、持ちタイムはチームで一番いい。大きな大会の経験を活かし、チームを引っ張る走りを期待したい」
全国高校駅伝は今月20日、京都市の西京極陸上競技場を発着点に行われます。第60回を迎えた記念大会で出場校が多く、8位入賞の壁は例年より高いですが、チャレンジャー精神で6年ぶり9回目の入賞をめざします。




