高等支援学校を卒業した後の学び方について考える講演会が、まびいきいきプラザで開かれました。
この講演会は、倉敷市内で就労支援B型事業所を運営するNPO法人いちご一会が主催して初めて開かれ、障害のある子どもの保護者や支援学校・福祉施設の関係者など、あわせて30人が参加しました。今回は、講師に和歌山県の障害者施設で理事長を務める小畑耕作さんを招き、障害者の就職に関する現状と課題について考えました。高等支援学校を卒業後、就職した障害者のうち、3年以内に離職するのは4割で、再就職できず、精神疾患にかかるケースが少なくないそうです。離職について小畑さんは、人間関係がうまく築けないことが原因と指摘し、高等支援学校では就労のための技術を身につけることを重視していることに疑問を投げかけました。そのうえで、高等支援学校を卒業した後に、福祉施設の「専攻科」に通い、社会的自立を含めた人間形成の在り方を築くことが重要と訴えました。専攻科とは、社会福祉法人などが運営する障害者自立支援法に基づく通所施設です。倉敷市内では少なくとも1カ所で運営されていますが、全国ではまだ十数カ所しか設置されていないそうです。講演会を主催したNPO法人では、専攻科の必要性を踏まえて、今後も勉強会などを開催していく考えです。




