創作の拠点を倉敷市の下津井に移して新たな作品づくりに取り組むガラス作家を紹介します。
瀬戸内海が一望できる風光明媚な倉敷市下津井に転居し、新たな創作活動に向け動きだしたガラス作家がいます。田邊茉子あらため丹正茉子さん31歳。2014年2月、倉敷市老松町から下津井2丁目に工房を移しました。丹正茉子さんが創るガラスは、コップや皿といった器でもなく、表面に細工を施したカットグラスでもありません。フュージングと呼ばれる技法を用いガラスとガラスが溶け合わさることで生まれる美しさを追求したものです。粘土で原形を作り石膏型をとります。石膏型の中に冷えて板状や粒状に固まったガラスを並べ電気炉で焼き付けます。電気炉から取り出したガラスは型からはずし、表面を磨いて仕上げます。こうして創り出されるガラスのオブジェ。2013年からは、倉敷市内の石材卸会社との共同開発により墓石にガラスのオブジェを組み合わせた新しいお墓の形を提案しています。芸術性の高いものよりも多くの人から好まれ求められる作品づくりを目指すガラス作家でありたいと考える丹正茉子さん。創作の拠点を下津井に移してからは、意欲的にガラス体験教室を開くことにしました。ガラスを割って並べ電子レンジの加熱でガラスとガラスを溶けあわせると思いもよらぬフュージングガラスの世界を体験することができます。景色の美しい下津井にガラス工房を移し、新たにアクセサリー作りに挑もうとしている丹正茉子さん
体験教室では、フュージングガラスの魅力を伝えたいと同時に人と人との交流の場にしていきたいと考えています。




