開館三〇周年を迎える倉敷市立美術館は、現在、記念特別展として「倉敷仏教寺院の至宝」展が開かれています。
倉敷市立美術館開館30周年記念特別展「倉敷仏教寺院の至宝」展は、倉敷市内25の仏教寺院が所蔵する仏画や仏像、山水画など56点が展示されています。出品作品を年代でみると、安養寺所蔵の「誕生仏」が奈良時代のもので最も古く、地蔵院所蔵のガラスの「観音菩薩立像」が平成20年の制作で最も新しいものとなっています。また、国指定重要文化財の安養寺の「瓦経(がきょう)(法華経瓦)」「図像瓦)(阿弥陀如来像、薬師如来像)」をはじめ岡山県指定重要文化財である宝島寺の「菩薩仏頭」や倉敷市指定重要文化財の般若院の「釈迦三尊像」、「経櫃(きょうびつ)」といった歴史的な価値の高いものがあります。さらに、円通寺に伝わる「良寛の書」や実際寺の「三島中洲の書」円乗院の黒田陵山の墨彩画など郷土ゆかりの文人たちによる貴重な作品が紹介されています。柴田義董の「牡丹に唐獅子図」正阿弥勝義の「麟鳳亀龍文香炉」池田遙邨の「昭和六十余州名所・北海道二十景」など長いい歴史を刻んできた仏教寺院とともに大切に守り伝えられてきた至宝を紹介する「倉敷仏教寺院の至宝」展は11月24日まで開かれます。




