倉敷市児島の旧野崎家住宅で、虫明焼の展示会が開かれています。
虫明焼は、瀬戸内市の虫明で発展した、釉薬をかけて作られる薄くて軽い焼き物で、茶の湯の世界では広く知られています。
岡山藩筆頭家老の伊木三猿斎が、江戸時代後期から明治初期にかけて、京都から陶工を招き基礎が築かれました。
また、明治以降は、地元・虫明出身の陶工が技法を確立させ、虫明焼を岡山に根付かせました。会場には、野崎家が所蔵する江戸後期以降に招かれた京都の陶工の作品を含む50点の虫明焼が展示されています。
作品は江戸後期から昭和まで年代別に並んでおり、虫明焼の変遷の様子を見ることができます。中でも、ひとつずつに季節を表す草花が描かれている十二ヶ月茶碗は、岡山県内の茶席で親しまれている虫明焼です。
「虫明焼~近代の名工たち~」は8月4日(日)まで旧野崎家で開かれています。




