国土交通省などが選ぶ「観光カリスマ百選」の一人、嵯峨野観光鉄道の長谷川一彦社長を迎えての講演会が総社市で開かれました。
京都の嵯峨野観光鉄道は旧JR山陰線の廃線部分を活用して観光トロッコ列車を運行しています。亀岡と嵯峨野を結ぶ23分間は体いっぱいに自然を感じられると、ファンが多く年間95万人が利用しています。長谷川さんは18年前に社長としてJRから出向し、沿線に木を植え、泊まりこみで枕木を交換したりと自ら現場で汗をかき続けました。その結果、3年もたないといわれたトロッコ列車は年間11億円を売り上げるまでに成長しました。成功の秘訣について長谷川さんは「乗客が想像する以上のもてなし」を挙げました。トロッコ列車では運転士が歌で乗客を楽しませる仕掛けがあり「社員が心を込めて乗客をもてなす姿勢が大切」と話しました。長谷川さんは観光振興について「歴史や文化、それに裏づけされた地域の人々の暮らしぶりに観光客は感動する」と話し、場当たり的な観光施策は通用しないと訴えました。




